いちばん遠い星
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いちばん遠い星

秋平しろ

近くて遠い…夜空の星を思い浮かべました

ネタバレ
2024年2月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 貝森くんが海老原のことを好きすぎて…でも、そんな重くて強くて熱い想いが、先生の手にかかるととても優しく温かい話になるから不思議です。最初は海老原の隠された気持ちについて「んー…ちょっと理由付けとしては弱くない?」と思いましたが、読み進めるうちに「確かに。セクシャルなトラウマは相当な心的(身体的にも?)重荷がかかるよね」と共感してしまえば、海老原の苦しい胸の内に寄り添うように読めました。
あとは、脇キャラ達の動きが本当に良くて、いい仕事してるなと思いました。きらりと光るナイスアドバイスをするでも、ここぞの場面で救世主的に現れるでもなく、天文に絡めて、夜空の星のようにさり気なく行く道を示してくれるような存在だったと思います。
先生の作品は絵もストーリーも大好きで、「あぁ今回も良かった。次は何読もう」と、思ったところで衝撃の事実(今作品で全ての作品を読んでしまった事)に行き当たって、ショックを隠しきれません。どのタイトルも優しくて素敵なお話なので、どれもオススメです。
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