このレビューはネタバレを含みます▼
いや~、濃かった。めっちゃ濃い!
島でお勧め頂き、あんまり濃い顔すきじゃないけど、まあ読んでみるか~と、軽い気持ちで読んだはいいが、読み始めたら止まらない。もう誰にも止められない。
濃いのは顔だけじゃなかった…。キャラもストーリーも全部濃厚。肉汁ジュワ~のハンバーグにデミグラスソースかけて、更にチーズのっけたみたいだ。胃もたれ胸焼け必須で、全部平らげられない悪魔のアレだ。だけど、この作品はまったく飽きることなくあっという間に平らげられました。
先ずはとにかく会話が素晴らしい。いちいち笑わせられるゲイバー仲間たちの会話は、いやこれ考えるの大変だろうに…。と、変な心配するほど絶妙におかしくて細かくて、これはもう、漫画の中でキャラが生きているからこそ出てくる会話だなと。主人公2人だけじゃなく、全員生きているんです。だからこそ、これだけの会話劇が繰り広げられる。考えて作り出してる会話じゃないんです。キャラ達が勝手に会話してるんです。もはや、ストーリーとか無しで、ゲイバー仲間との会話だけで1冊出しても成り立つんじゃないかと思うぐらい。
ストーリーも一体どうなるのかと気になる展開で読み応えたっぷり。キャラも、イケイケなしのぶとどこか寂しげで自信が無くもの静かなマコトの組み合わせが絶妙なバランス。また、しのぶの母親も凄くいいキャラで、母親に感情移入してしまうとめちゃくちゃ泣けます。
あっという間に読破してしまって、終わったあとは虚無感。ほんと、いいもの見せてもらいました。
ちなみに、マコトは何故か途中からすね毛が生えています。恐らく最初からある設定だったのでしょうが、途中からちゃんと描かれるようになりました。薄いですけど、体毛好きには有難い限り。