不可聴領域
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不可聴領域

もりひのと/落合正幸

微妙

2014年3月10日
オカルト系サブカル系の事件ものが好きなので読んでみましたが、いまいち入り込めず。現実路線の抑えめな絵柄自体はストーリーにピッタリだと思うんですが、舞台の臨場感が全く伝わって来ない…。というのも、閑散としたアパート群や寂れた商店街など、過疎化するニュータウンが舞台だと一見して分かる「画」がほとんどないから。モノレールがたった5年で廃業したとか、街の高齢化などのエピソードが小出しにはされますが、セリフで全て説明されてしまって、そこに住む人の苦悩や息遣いを感じられません。そして、何か過去があるらしい主人公は、興味や反感を抱けるほど華がない。終始淡々とし過ぎです。まあ単なる演出の好みでしょうが、私には退屈でした。
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