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今月(4月1日~4月30日)
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シーモア島


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大変に人を選ぶ作品2015年1月9日長文。1巻のみ。よくある合わないギャグマンガの一つにしか思えませんでした。あえて言えばツッコミ不在なところは目新しい。学園には奇人坂本と、奇人を持ち上げる生徒たちしかいないので、読者はその状況を楽しむか自らツッコミに回るしかない。とはいえ坂本くんの行動はやり方が大袈裟なだけで結果は大変合理的(不条理ではない)。だから、ふーん、と読み流すところが多かった。あとはコマ割りが見にくいのと躍動感が集中線頼りなので「ギャグくるぞくるぞ…」的なメリハリが足りない。若い読者には合うんでしょうか。話題なのに合わなかったのが残念でついついレビューのパターンです。
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そこそこ面白いけど人には薦めない2014年9月5日16巻まで読了。場面場面はスリリングで非常に面白い…のに、読後の充実感があまりにないなと思った(あくまで個人的な)理由を数点。1.ジョジョ並みに全員のキャラが濃いが、全員のエピソードが分散気味で憎々しかったり愛着持つに至れるキャラが少な(双子の片割れと腹芸親父くらい)く、濃さばかりが残る。2.三億円事件や伝奇齧ったことがある人だと見知ったモチーフが消化不良のまま詰め込まれ過ぎている感じがする。3.そろそろ話の風呂敷を広げ過ぎな気配。代紋2みたいにはならないと思うけど。4.事件を丹念に解きほぐすタイプではなく、タイトル通りの三億円事件奇譚的なものを想像するとちょっと違う。倉科遼作品あたりの御都合主義なイケイケ疾走感が近い(もがき苦しんではいますが)。
もちろん上に書いた部分にこそ魅力を感じる方も多いだろうと再確認はしておきます。
面白いし、せっかく読んだのでラストまでは読むが、人に薦めるには長過ぎるなという印象。 -
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同時収録の方が面白い2014年6月8日フラれた腹いせの行きずり相手が偶然にも教え子で、教え子の熱烈求愛でラブラブに…って展開にサラっと入っていけるかどうか。先生と学生の秘めた燃える恋愛ではなく、ライトでちょいエロで元気なラブストーリー。絵がきれいでテンポはいいけど物足りないなぁ。
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説教くさい2014年5月14日人の顔色ばかり伺って生きてきた彼女。自分に素直に生きる変人彼氏とラブラブしつつ怒られつつで、自分が主役の人生を取り戻していくお話。この彼氏が純文学系の小説家を目指す仙人のようなお方なのですが…理想と現実の狭間で我欲に苦しむ凡人の私には、世捨人が青臭い理想論ブッてるよとしか思えない。自分が比較的彼氏側の人間なので、かえって綺麗事に聞こえるのです。だからか、彼氏が格好良いとか憧れの対象に思えない。単なる説教くさい男です。逆言えばクールで達観した男性に導いてもらいたい人にはおすすめかも。ダイヤモンド・ライフもそうでしたが、ヒロインを極端に自分のない子に設定して、彼氏に当たり前のことを説教させる作者のスタイルがあまり好きではないです。
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微妙2014年3月10日オカルト系サブカル系の事件ものが好きなので読んでみましたが、いまいち入り込めず。現実路線の抑えめな絵柄自体はストーリーにピッタリだと思うんですが、舞台の臨場感が全く伝わって来ない…。というのも、閑散としたアパート群や寂れた商店街など、過疎化するニュータウンが舞台だと一見して分かる「画」がほとんどないから。モノレールがたった5年で廃業したとか、街の高齢化などのエピソードが小出しにはされますが、セリフで全て説明されてしまって、そこに住む人の苦悩や息遣いを感じられません。そして、何か過去があるらしい主人公は、興味や反感を抱けるほど華がない。終始淡々とし過ぎです。まあ単なる演出の好みでしょうが、私には退屈でした。
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臨場感2014年3月1日憧れの「女」子高生になってしまった「男」がドキドキハァハァする臨場感を、さらに「女」の立場(私)で読むと新鮮で面白い。女性なのに女子更衣室で手に汗握れてしまう。話は半ばで、主人公の目を通して麻理ちゃんの知られざる本性が明らかにされていくのが楽しみです。でも、読者が見せてもらえるのは「美化された観賞用の醜悪」で、今のところリアルなヨゴレは一切省略。つまり麻理ちゃんを神聖視する主人公は着替えでも風呂でも目を瞑っているからムダ毛処理どーすんのなどとは考えない。ファンタジーですね。『悪の華』と比べると、主人公が大学生ということもあり思春期的なクサさは少ないですが、人間のドロドロした内面をマゾヒスティックに美化して自己陶酔する芸風は相変わらずの模様。
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大好きな作家さんですが…2014年3月1日意地っ張り男女のキュンキュン物語を描くのが上手い作家さんなので期待大で読み始めましたが、本作はちょっとパワーダウンかな? 結末が読めるとはいえ、感情移入しにくいやり取りに微妙な置いてきぼり感。顔すら忘れていた同級生にいい大人になってからされたら嫌悪感抱いて恋が始まらないであろう言動に冒頭からモヤモヤ。そのうち主人公の大らかすぎる性格が分かるので違和感はなくなりますが。なにはともあれ、顔真っ赤の照れ顔メンズで読者を問答無用にときめかせる力技はさすがです。
3作とも気持ちのいい爽やかラブストーリー。でも、小純先生の作品の中では普通かも。特別オススメという感じはないです。 -
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クライマックスが駆け足2014年1月3日立ち読みから期待するようなノリは長くは続きません。オチも統一解釈ができないモヤモヤ+オカルト?。登場人物たちが語るセリフの所々にハッとさせられるものの、謎解きともミステリーともファンタジーともどっちつかずで(実際そういう会話が話中でなされますが…笑)、読んだ後に頭の整理が必要。都条例の非実在青少年問題に対するアンチテーゼ漫画だと思いますが、そこを度外視してエンタメとして読むと肩透かしな感じです。固い本は考えさせられる一節が見つかれば良しと言いますがまさにその類。個人的には悪くない…とはいえベテラン作家なのに粗削り感が拭えませんでした。ちょっと残念
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尻派もいけますよ!2013年9月28日タイトルはパイ推しですが、尻派にもオススメ! いろんな角度から筋肉と脂肪でむっちりのお尻と開脚が拝めます。ストーリーは清々しいまでに情緒ゼロのピーカンなバカエロ。キャーのび太さんエッチー!みたいな。ポイントに余裕があればどうぞ。
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禁恋ファンならおすすめ!2013年7月1日ミッドナイトにハマりすぎて他作品も読み尽くした人の感想です。オカルト色が濃厚なファンタジー。一応現代日本(北海道?)が舞台ですが、雰囲気は地球じゃない何処か。読んでみて思ったのは、正統派というかクラシカルというか、登場人物がいつにも増して真面目!ということ。そしてナイト様は真面目過ぎてキザ!!(笑)。これまでの大海作品で登場してきた、プライドと茶目っ気が絶妙な男性陣とはちょっと違うようです。普段は堅物オールバックが髪を下ろした時のセクシーさは見所ですが。濃ゆいファンタジー慣れしていない私には難しく感じる部分もありましたが、禁恋が一番好きでファンタジーよく読む方ならたまらないかと。アンティーク雑貨やモフモフ動物など、恒例の大海先生シュミ描写も充実してます。
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噂のどこでもエロ☆アプリ~すれ違う女どもを犯し尽せ!~(フルカラー)
なんだこれは2013年5月13日ひと昔前の学習誌付録マンガの劣化版みたいな絵柄。タイトルは詐欺まがいに盛り過ぎ。Hは擬音がなければ新体操。登場人物に声を当てるなら棒読みがぴったり。まぁそんな感じ。3巻(話)まで男目線。4巻(話)からは別の話で女目線。巻で買うとページ構成のスカスカぶりが目立つので、どうしても読みたい方は一コマずつ閲覧の話単位購入推奨。いいね
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耳が痛い未来予想図2013年5月7日ヨリは自称平凡なだけで磨けば光る有能美人。お相手の真木は今をときめくイケメン精神科医…と聞くと、平凡読者を夢見心地にするハーレクイン風ですが、この作品の主人公はあんまり羨ましくない(笑)。ヨリは達観したふうで結局「都合のいい女」体質だし、真木はそっくりの妻を持つほどヨリに偏執し続けてきた純情変態男。揃って不惑を控えながら恋愛観が年相応でなく、道ならぬ色恋に翻弄される様が危なっかしくもいじらしいのです。
しかし恐ろしいのは、お一人様主義でいこうとハラを決めたつもりでいる身(少なくとも私は)では、上から目線でヨリを笑っていられないこと。ヨリの自分のなさ、独身の身軽さからくる無邪気さやだらしなさを客観的に見て苦々しく思うたび、「自分はどうなの?」とブーメランが飛んでくるのです。将来の自分もこんなかもしれないという不安と共に。(イケメンに変態的求愛をされることはないでしょうが…笑)
…と、長崎に横浜の雰囲気を足したような架空地方都市を舞台に、ピュアなムードでこんなドロドロ話が繰り広げられます。ハラハラドキドキできるかは、ヨリへの共感次第。救いがあるかどうかは今後の展開次第ですが…。真木の飄々とした変態イケメンぶりも見どころです。 -
屁理屈ギャグってやつ?2013年5月6日うまい例えが思いつきませんがとにかく面白いです。「THE3名様」や「猫村さん」的ゆるい空気の中で、こち亀両さん的な日常薀蓄をほじくることに対して、「ピューと吹くジャガー」のジャガーさんばりに謎の熱意を注ぐ、見た目超凡人の野田さん。野田さんが日常で抱いたQに対して出した結論Aはそれだけ聞くと???なのに、野田さんの解釈を聞くと妙な説得力があるのです。しかしやっぱり何でそうなるんだよ!とつっこまざるを得ない。そこに笑いのツボが。例えば「本の帯を捨てない宇宙規模の理由」(2巻)、ひっつめメガネの地味子な野田さんが謎の自信で主張する「ミスコンで私が優勝できるかもしれない万が一の理由」(1巻)は特に吹き出しました。さらに野田さんは大学の先輩友人やファミレスバイトの同僚など、個性豊かな脇キャラにも恵まれている。地味だがこういうのを真のリア充というのでしょう。
ありがちなシュールへの逃げや飽きる出落ちもない、理路整然とした正統派オモシロマンガです。あ、野田さんの出身地群馬にもちょっぴり詳しくなれますよ(笑) -
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3.11以前2013年4月30日原発+大震災のカタストロフを3.11より前に描き始めていた作品。現実の施設管理の杜撰さがマンガを凌駕しているのが笑えないところですが…
1部(〜3巻途中)・2部(〜9巻途中)が放射能耐性のある能力者ヒロインたちが力を合わせて汚染地域に残っている一般人を脱出させるストーリーで、個人的に面白いと思えたのはここまで。映画アルマゲドンとインディージョーンズを足して2で割ったような面白さです。3部以降は路線変更したのかインフレ超能力バトルになり、それまでチラついていた国家間の陰謀もデフォルメしすぎでチンケな感じになってしまった。
舞台は世界規模ですが、全体的に設定考証が緩い(科学考証は特に)ので3.11を引き合いにマジメに読むと肩透かし喰らいます。2部までの感想として★4 -
好みが分かれそう2013年4月30日原作の平田京子さんが好きだったので。
登場人物に惹かれなかった。本気で玉の輿狙いしているはずの主人公は容姿・性格・銭ゲバ度ともに平凡すぎて薄い。世間知らずな二代目ダメんず社長はギャグ顏が多く、ダンディーというよりウザ可愛い青年にヒゲくっつけただけ。
テンポはよく小綺麗。オヤジの上から目線ながら健気に頑張る成長物語が面白いと思えるかどうか。個人的には、こんなひ弱なダメ男は若いイケメンを愛でるつもりでもなければ面倒見切れない。だからヒロインは偉いともいえるけど。オヤジならではの魅力はなく、話自体も推進力を欠く感じがしたので3話で切り上げました。 -
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色気がない2013年4月24日一見ビミョーな画風でも面白い漫画はたくさんありますが、この作品は…。拾った黒猫とヤっちゃうお話ですが、猫が壊滅的に可愛くないしエッチシーンもぎこちない。何より猫は完全に人間化するだけでなく、猫らしい性格ですらないので「獣に抱かれて〜」の要素が皆無。完全にタイトル・あらすじ負けです。ミステリアスでセクシーなドSムードを期待して読んだので余計にガッカリしました…
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昭和の大女優2013年4月21日「女帝」が面白かったので引き続き読んでの感想です。
今ほど俳優の私生活がオープンでなかった昭和時代が舞台。現代の感覚で読むと古臭さが気になる。たとえば、「今だったら、この程度の演技(偽装結婚とかイメージ作り)ではSNSあたりで下衆な噂として、結局『真実』が広がってしまうなぁ。昔は大らかだったんだ」と思ったりする。女優の側も、ブログで私物やら育児やら商売のタネにしがちな時代だし。そして、古臭くても読み進めたくなる普遍的な何かがあるかといえば、基本ストーリーが「女帝」とほぼ同じ(出生の秘密、大切な人の死など)で既にお腹一杯。話数が全然違うにせよ、ヒロインがトップを目指す理由、周囲の人間に支持される理由も女帝の方が説得力がある。
面白いのは中盤までで、以降何度も投げ出しそうになりました。 -
原文を読んだ方がいい2013年4月11日本作は原典自体が短くて読みやすいため、視覚的描写というコミック独自の強みですら原典に及ばないと感じました。人間模様の妙味をウィットに富む語り口で表現する夏目作品の良さをマンガで表現するのは難しいんですね。
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タイトルに偽りあり2013年2月8日1作目)偶然同じ委員になったぶっきらぼう男子に惹かれていくお話。2作目)家族とうまくいかない家出主人公と幼馴染の素直じゃない関係。3作目)恋人昇格後の部下兼家政婦と仕事の虫なドS上司。4作目)廃屋で出会った不思議な少年。5作目)地元で待つ彼女は、デザイナー修行を頑張る遠恋彼氏を裏切ってしまうのか?
ツンデレ男子といえるのは1・3作目。さらに俺様なのは3作目のみ。なのに別作品の後日談らしく、単品で読むと置いてけぼり。ちなみにH描写も3作目のみ。
結局読んでてキュンとできたのは1作目だけで、他はありきたりの話でした。オムニバスはもうこりごりです。 -
下ネタの嵐2013年2月8日円満な三角関係がテーマだそうで、傷付く人のいないファンタジーな不倫や二股を許容できるなら、目新しい人間関係ドラマとして楽しめると思います。そして相変わらずギャグは直球お下品。なのに胸キュン少女漫画な描写と違和感なくミックスされているので、読んでると爆笑しながらも不思議な感覚にとらわれます。ただ、蝶よ花よ、チョコレートガールと比べると軽すぎて後に残るものがあまりない感じはあります。ヒロインがここまで愛される決定的な説得力がないからかも。
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切り貼りの知識2013年1月8日ロストガールが気に入って作家買いしたので余計がっかり…。掲載時期を考えたとしても、所々挟まれる社会問題ネタ(春樹が香苗の無知に説教するという形)が間違っていたり単純化しすぎです。なぜ入門レベルの本の切り貼りを惜しげもなく登場人物に披露させるのでしょうか。命やお金の大切さに説得力を持たせたかったのかもしれませんが、作者の不遜な態度が鼻につくばかりでストーリーに上手く溶け込んでいるとは言い難いです。また、ハッピーエンドが悪いわけではないですが、そこまでの流れで散々説教めいた煽りをしておいて結局主人公補正のご都合展開なのは萎えました。