このレビューはネタバレを含みます▼
4巻まで購入しています。
主人公は性犯罪の被害者なのに、同情するどころか妙に鼻につくのは何故なんだろうと考えて、
バース性の世界観の場合はアルファの方にも『オメガのフェロモンによる強制発情=アルファに対する性加害』の側面があるからだなぁと気づきました。
これはあくまでもこの物語(フィクション)に対する感想なのですが、この二人に関しては最初の事故からお互いに『加害者であり被害者』だと思うんですよね…。(何か伏線があったらすみません)
にも関わらず主人公が被害者ヅラ一辺倒で、最初からモヤモヤしていたんですが、4巻で相手を罠に嵌め、フェロモンを使った性加害を再び行おうとし、またそれを『被害』として恐喝に使おうとしているのが本当に何というか…なかなかの嫌悪感があります。
しかしこの計画、恐喝ネタになるのかな?発情期に抑制剤を使わずアルファを強制発情させて性加害したのはオメガじゃん、ってオメガに対する視線が厳しくなるだけのような…。この辺り主人公の傲慢で浅はかな思い込みではなく実際にこうした行為で恐喝が成り立つ世界だとするとオメガバースにも関わらず『現実の性被害』を安易に取り入れてしまっているような気もします。なので読者の裏をかく伏線であれば良いな。
自分の加害性に無頓着な主人公がこの先変わっていくならばもう少し見守りたく思います。