フラワー・オブ・ライフ
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フラワー・オブ・ライフ

よしながふみ

これがよしながふみだ

ネタバレ
2024年3月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 毎回ラストまでどういうふうにおわるのか油断ならないのがよしなが作品です。夏のセールで買ってからずっと温めておきましたがとうとう読了です。ラストのお姉さんの告白はマジでつらいんですが、ずっと隠し通せるものなんてないんだよ。お姉さんがハルタ帰ってこないと心配なのは、ただ引きこもりだからとか、人生疲れちゃったからとか、イイ男がいないから、とかそれだけじゃないんよ。そばにいてもいなくても存在するだけである種ストレスなんよ。秘密を抱えるっていうのは。単純に今日もハルタが元気で帰ってくる保証なんか一ミリもないわけだしね。私の知る範囲にある白血病患っていた人はみんな死んでしまいました。(つっても2人だけど)先生はラストまで完全には描きませんでしたけど、ハルタに明るい未来があるとは思えないんですよね。一巻からの出来事はハルタの走馬灯なんじゃねぇのかっていうくらい読んでいてつらかった。これだ。これがよしながふみなんだ…と思いながら読みました。そんで、教師の滋さんですね。滋さん、別に真島のこと好きじゃなかったんだと思う。真島のこと、真剣には必要としてなかったと思う。クリスマスの日、最初に会いに行ったのが真島ではなかったことからも明らかだと思います。ただ現状があまりにも辛くて、逃げただけだったんじゃないかぬぁ。離婚しそうだからより戻そうも酷いけど、完璧に離婚してお付き合いするなら、何も問題無いと思いますけどね。本当はお前のために離婚するから結婚してくれだと良かったけど、人間誰しもそこまで強い人なんていないんだよ…と思う。登場シーンのハルタは正義感強すぎて、クラスで無双状態ですけど、お話の最後にはハルタ自身親友の三国に病気のことを言い出せませんでした。それは、やっぱりあんなに強く見えたハルタすらも弱い部分があるということだと思うんだよね。人の弱さ、間違い、欠点が優しさからくるものであったり、愛であったりすることもあると思う。そんなことを教えてくれた作品です。お姉さんと滋さんは特に幸せになってほしいなぁ…
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