このレビューはネタバレを含みます▼
人型になれる獣たちの話。
狼のシリウスと雪豹のアル。特殊な力を持っていたことで母を殺めることになり群を追われたシリウスが出会ったのはアル。
狩りの仕方を教えてもらいながら、怪我で狩りができなくなったアルを支えるシリウス。
種が違えど愛し合う2人。狼は生涯ただ1人を想う。
ある時期から狂狼病が流行りだし、理性を失った獣が増え、アルを守ろうとしていたシリウスが弱った父親を見つけ豹変した姿に戸惑っているとアルが助けに入り咬まれてしまう。
アルは狂狼病を発症することになる。自分をシリウスに殺して欲しいと願うアル。
シリウスとアルには前世があり、やはり狂狼病に罹っていた。
アルを失った悲しみの中、見つけた雪豹の幼子。雌の雪豹を育て、子どもたちとも過ごし、命果てたとき、アルと再会する。
自然の摂理、自然淘汰、巡り合わせ、輪廻転生など、生きることの厳しさと愛しさを表しているかのよう。
メリバかもしれないけれど、視点を変えればハピエンでもある。
泣いたわ