アンダードッグ・パピーラブ【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
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アンダードッグ・パピーラブ【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

茶渡ロメ男

アンダードッグの巻き返し

ネタバレ
2024年3月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ J庭で茶渡先生のブースで「高円寺〜」は完売していて、こちらの同人誌を購入。よく見たら読んでなかった作品なので読みました(笑)これで、同人誌が読めます!

数年前からお笑い芸人さんのBLをよく見かけるようになった。その殆どは、相方との恋愛だったけど、こちらは少し毛色が異なる。

相方にダシにされ、自らを売り出す為のコマとしてコンビを組まされた。この主人公ナルの恋心を利用して。ピンで立ちたい頃、ナルがゲイであることを利用して、盛り上がらせ、ダメ出しをし、周囲にナルがゲイであることを風潮し、干される形になった。
ネットの記事や噂は全部相方の仕業。

正式な解散はせず、どんどんピンでテレビ等の仕事を熟すクズを責めず、ギャラの出ないフリーLIVEやアルバイトに精を出すナル。
少し自暴自棄になっているとき、ゲイバーでヒカルに出会う。酔って何も出来なかったが、ナルを知っていたヒカルは出待ちをして、セック ス指南を申し出る。高校生と知らなかったので、拙いと思ったが、綺麗で可愛いパピーが脅してくることで流されるも、最後まではしなかった。

互いに惹かれあって、ヒカルが高校を卒業したら付き合うことに。
クズの自己中に振り回されたが、恋心もなくなり呪縛から解かれ解散し、ナルもピンで仕事を広げていく。

LGETQに関わるコメンテーターもしたり、ゲイであることを引け目にも負い目にもせず、ナルなりの道を開いていく。
そこには、ヒカルの精神的な支えがあってのこと。

性的マイノリティを悪意で利用され、アウティングされても、自分のできることをしていくナル。ヒカルがいたからだろうな。
今でも、色眼鏡で見る人はいるし、芸能界での対応は様々になっているけれど、アンダードッグに追いやられても、何も間違っていないから誠実に進めば巻き返しができるという描写が凄くよいなと感じた。

お幸せにねー
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