金の国 水の国
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金の国 水の国

岩本ナオ

いつかの時代のどこかのニ国の物語

ネタバレ
2024年3月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ しょうもない理由で始めた戦争を止められず、衰退するニ国。なんでもありの価値観前提です。
その中で、建築や街並み、風景の表現は、壮大で美しい一続きの動画のよう。建築は人が集まる仕組みを創ることだと。戦争とは真逆の価値観だと、画力を通してしみじみ感動。
説得力のある背景の中、国を愛し、人を愛し、仲間と共に仕事に生きる、そんな本質が際立って見えました。
月夜のシーン、お姫様の告白と、青年が彼女の為に国の仕事の完遂を誓う。謙虚で実直で誠実な2人らしくて、素敵。この時のお姫様が、可愛くて可愛くて…
本来交わるはずのない二人が出逢い、物語に新しい風が吹き始め、読み終えてなお、心に爽やかな風が吹きわたる感じが、とても、そしてずっと、心地いいです。
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