僕たちは昨日まで死んでいた
」のレビュー

僕たちは昨日まで死んでいた

中原一也/笠井あゆみ

死の香り

ネタバレ
2024年4月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中々気になる題名。死の匂いが分かる月島の嗅覚に訴えてくる諦めや絶望。そんな香りを漂わせる佐埜。無愛想ながら飾らない言葉には嘘はない男が抱える闇。
美味しいご飯や折り紙・子猫等々で距離が縮む二人ですが、佐埜の過去が現在にも影を落としていて、彼の悲痛な叫びが痛々しい。
そして月島の抱える家族との問題。結局月島の犠牲によって平穏が保たれていた訳で……和解し良い関係を築き始めたものの、やや悲しさも残ります。そんな月島を受け入れる佐埜が優しさに溢れています。
優しく真面目に生きる人達に不幸のしわ寄せがいくのが辛い。栗原許すまじ!!これから先、二人には是非とも幸せになって欲しい。
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