あした愛かもしれない
」のレビュー

あした愛かもしれない

山下街

これは!ずっと見ていられる2人かも‥

ネタバレ
2024年4月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 可愛くて丁寧な絵柄とマッチしたストーリでした。
何気ない出会いから(私は夕は狙って行ったと思っている!) 先輩後輩の仲からお互いを意識するまで、日常生活を交えて進んでいくんですが、リアルな恋愛ってこういうさりげないやりとりから始まっていくんだよね、と初心にかえった気分でした。
あと窓際の部屋干しを見るたび、学生の一人暮らし感があって妙にいい(笑)

新歓コンパで、困っていた凪のビールをさりげなく飲み干したり、酔っ払って凪に送ってもらい部屋で水を飲むシーン。それぞれ夕の鎖骨のホクロがやたら色っぽくて、そこばかりに目がいってしまうんですが、凪はビールのお礼を言って終わってるんです。あっ!って思ってても、口にしない。こういうとこにまだ夕に対する距離感と、凪の控えめな性格が表れてました。ただ、エロいなと思った私とは大違い。

ドラマの様な手に汗握るような展開こそないものの、お互いの事を大事に思っていて、「好き」が更新されていく毎日。
女友達、幼馴染、この波乱を含むフレーズでさえも夕凪の前では無効化されている!そんなオーラがあって、毒っけのある人は近づけないんだきっと、そうに違いない!みんな強力な応援団員にして見守り隊。
BLにおけるエチシーン、時に最優先重大事項ですが、この作品においてはそこだけでなく心の繋がりメインで進む為、精神的に満たされるからか、あれ?この2人ってまだ最後まで致してなかったっけ?と不思議とエロ供給不足を感じませんでした。

大切に思うが故にじっくりゆっくり、お互いのベストなタイミングで結ばれた瞬間の、夕の涙にこりゃあかん!となり、あえてみせない描写なのも、この2人ならむしろこれでありかなと思う自分がいました。
同棲に至っては、安心した反面セキュリティがばがばなのが心配なお2人です。
鍵閉まってたら、始まるもんも始まらないので致し方ないけど‥(笑)
番外編のきらめきも、短編集ながら楽しめました!特にあつい夜~!凪くんの熱い視線が~!!

新刊のRainyday。それぞれの視点からの始まり。無添加天然素材の凪くんいざ東京へ。憂うつな雨も、こんな出逢いと一緒ならアリだよね。あと冒頭のコメントに、夕ごめん!!ヨコシマなのは私の心でした(笑)はい、深く反省。
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