何もしてないのに壊れた
」のレビュー

何もしてないのに壊れた

時羽兼成

始まってない恋物語に終止符を打つ。

2024年4月27日
漫才コンビであるあたるくんと大倉くん、そしてピンの芸人の一文。それらの三角関係(?)にスポットライトが当たってるが、ちょっと思っていたのと違った。今回は私的には消化不良のモヤモヤが残るエンドだったので星一個抜きます。
淡々と崩れゆく様がタイトルとマッチしてると感じました。三者三様、想いが見事なまでにすれ違ってるのをたのしむものだと割り切る。
好き(一人除く)が交差していい感じで絡みあってるのに意外と一押しで崩れるものですね。逆に悪意のある言葉でさえとらえ方次第でだれかの都合のいい風にことが運ぶこともあるんだなと登場人物を見て思いました。
あと、無言の圧力で畳み掛けてくる大倉くんがちょっと怖いとも感じた。まあそこが彼の執着が見てとれる所だからいいんだけど。執着って周りにもよくわかる方と当事者にしか分からない物ってありますよね。
あたるくん好きだなービジュもキャラも好き。この子いなかったら拗れないし、いなかったらことが運ばないから。
80ページと大ボリュームだがエロはない(Fェラのみ)。本当に淡々と終わりに進むから。ストーリの終わり近くで壊れるオマージュ的なオブジェクトがなければまだ淡々と続いてしまうだろうと錯覚するくらいだった。2024年秋、読み直してみた。評価は変わんないけどやっぱりこの作者様の描く漫画好きです。
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