嘘つきアイドル様と誠実アンチ
」のレビュー

嘘つきアイドル様と誠実アンチ

上原あり

一方通行の重すぎる愛

ネタバレ
2024年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高校の時から大好きだった緑(えん)を自宅の地下室に半年も監◯(実質は雇用関係)している大人気男性アイドル・南千歌世(ちかせ)。
彼が逃げないように幾重にも施錠したにも関わらず、半年で逃げられた千歌世は生放送の仕事を放棄して縁を連れ戻し再び縁が逃げないように倍の鍵を縁に課すのだった…

攻めが受けを好き過ぎて籠の中の鳥にしちゃうの大好きすぎるんですが、コレは相思相愛じゃなくて攻め→→→→→→→→→←受けのハイパー攻めの一方通行による快楽落ち(でも受けは本気で逃げたい)籠の鳥です。攻めの愛が強すぎて受けが壊れないか心配なくらいの一方通行モノ。
でも縁が快楽に弱く普通に負けてるので完璧に可哀想には見えないのが救いなので、可哀想な受けが可愛いね…な方は刺さると思います!!私は大興奮でした!!

が、先に述べた通りあまりに攻めの愛が一方通行すぎて、ピュアで目茶苦茶良い子な縁がマジで可哀想なので可愛い!可哀想…可愛い!可哀想…の反復横跳びが凄い作品です。

しかし縁、半年も閉じ込められてるのにも関わらず毎月とんでもない額が振り込まれてるだろうし、何よりもお姉ちゃんや妹弟は千歌世により無茶苦茶不自由ない生活を送ってるんだろうな…と予測できる…千歌世、自由以外は縁を悲しませたくないし彼自身が大切な家族だから…(でも縁は手放さない)って律儀に彼が元気なことを毎月伝えてそうな気がする……
しかも縁を手放さないために面と頭脳で完璧に怪しまれないように周りも手なづけて居ると思うんですよね…警察の反応とか見るに。

この先、心からの縁の愛情は多分不可能だと思うんですが、キチンとした相思相愛も見たい気がするし、縁がぶっ壊れちゃったエンドも見たい気がするし…どちらのエンドも見たいよ!!!と思った作品でございました。

商業で、ここまで攻めの愛が突き抜けてるやつはあまり見たこと無いので、ありがたい一冊でございました…ありがとうございました!!!!
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