悪役令嬢たちは揺るがない
」のレビュー

悪役令嬢たちは揺るがない

八月八/春野薫久

強く逞しい女性達の物語

ネタバレ
2024年5月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ とても面白かった。みんなメンタルつよつよでカッコイイ。田舎男爵の庶子に聖女の能力が発言し、貴族や王族の通う学園に転入してくる。そして貴族社会に不慣れな聖女が学園に波乱を起こす。王子様の婚約者に、その側近候補の令嬢達、聖女に浮ついちゃう男子達、そして聖女のそれぞれの視点で物語が読めるのも楽しかった。王子様は余りにも高貴で真面目すぎて下々の気持ちに鈍感なところが玉に瑕だけど、婚約者のセラフィーナ様がいるので安心感がある。聡明で迫力のあるセラフィーナ様に他の悪役令嬢達が心酔していて、一緒仕える!と男の子達より優先されちゃうのも好き。そして聖女視点の物語も良かった。悪役令嬢ものだと聖女が悪役になりがちだけど、嫌いになりきれない人だった。彼女は礼儀もデリカシーもない世間知らずだったけど彼女もメンタルが逞しくて、自分の理想のために邁進している姿は素敵。最後の結婚式のシーンも好きだった。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!