このレビューはネタバレを含みます▼
表紙が目にとまり、クセのあるイラストに戸惑いつつも、試し読みで気になってでも迷って。やっぱりこのまま読まずに終わらせる事ができなくて、えぃっ!とポチった次第です。
結果、絵で判断しなくて本当に良かった!←めちゃ失礼ですみません!!
みすみす良い作品を見逃す所でした!
表紙の乙女チックな青柳くんが、王子と崇めている麗しきエリート浅桐部長と、とある事件でお近づきになるのですが、そうくるのか!?といった切り口で非常に面白かったです!
また、青柳くんの恋愛に対する価値観、現在に至るまでの経緯が痛いし何かもう悲しすぎるんですが、崇拝に等しい推し活ルーティンを心底楽しんでる姿に、なんだかこっちまで前向きな気持ちになりました。
そして例の事件である意味公開処刑、詰んでしまった青柳くんに神の手ならぬ優しき王子の手が差しのべられます。
しかし、この王子様 センシティブで深い過去を背負っていて汚部屋が全てを物語っているようでした。
このカミングアウトによって、秘密を共有する仲になり手の届かない存在から一変!!
ひたすら献身的で恋愛発展のチャンスにさえ無欲な青柳くんの心の変化が、回を重ねる毎に丁寧に描かれています。
特に水族館デートは、満面の笑顔の2人に終始癒され、心のデトックス効果抜群!
プチ打ち上げでは、お酒にとことん弱い王子を介抱し、酔った勢いで2人が、、で下巻へ続く。何てとこで続くんだ~!これ読んで買わない人います?私は我慢できませんでした!ほぼ見えない構図ですが、それ以上のものがありますっ!!
この一件以来、青柳くんの誤った解釈でスレ違いのジレジレ状態から、ちぐはぐのまま嵐の青柳兄登場(笑)
話がややこしい方向に行くのかなと思いきや、兄は弟の全てを知っていた!!
気づけば青柳くんの足かせを綺麗さっぱり取っ払い、去り際の決めゼリフまでキレっキレでした!
お互いに心から必要とされ愛される喜びを知った瞬間、涙も笑顔もひっくるめて一気に尊みが押し寄せて胸が一杯に‥。はぁ。優しく諭すように、青柳くんの本音を引きだす浅桐さんの包容力は計り知れませんね。
しっかり繋いだ手と、素敵な笑顔が余韻に残る素敵な作品でした!同棲編も見てみたいです!!