坊主かわいや袈裟までいとし
」のレビュー

坊主かわいや袈裟までいとし

本間アキラ

家事が進まない😩

ネタバレ
2024年5月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「裁かれし者」で作者の作品を初めて知り、手描き原稿の細かい描き込みや、セリフから感じた下調べの量に感動して、他の作品も読んでみたいなと思っていました。
何より惹かれたのが作者の描くcpにジュネっぽさ感じ、お、重い…と💦 人の残酷さ外道さを感じる登場人物達の関係性がめちゃくちゃ良い😩と感動しました。

そんな作者のこの作品は、マルコメみたいな可愛い住職大円と、彼を大事に想う両親、少年時代に経験した初恋を初恋と認めるまでの物語は一見少女漫画の様…(エチも本当にさらっとしていた😩)

だけどやっぱり同じ作者だからか、どこかこの作品からも残酷さを感じるなと。それが主人公の父親 バンドマンの照蔵(照蔵×ハル)の生き方。メインcpと並行して照蔵の過去も出てくるのですが…、はぁ、もう本当にやり切れないです😩

20年。照蔵がハルをヤリ逃げして20年。ずっとその間ハルは照蔵を想っていた(ストーキングする程に)ハルと照蔵の20年を想像していたら、家事が進まない。手が止まる😔

先に好きになったのは照蔵の方だろう…と。好きな季節は”春”と言って、喧嘩に乗じてハルを抱いた。ハルはそんな照蔵の為に少々無理をして(枕をして)バンドデビューの話をまとめてきた。それを照蔵が知って、ハルの想いに重さを感じ逃げたくなったんだろうなと…。

寺の跡継ぎで、ちょうど父親が倒れた所に見合いの話。こいつなら(アキ)執着なさそうと、手を打った。なのに諦められずにまだバンドマンって、どれだけ奥さんに失礼なんだ😩

アキの20年も思うと、照蔵の寺に嫁いだ彼女は、姑と同居の結婚生活だったんだろうなと。
グリンピースのエピソードから、料理は元々好きではなかったんだろうなと。姑に一から教わったのかと思うと、照蔵への愛がなきゃ出来ないなと。そこまで支えて子どもまで産んで、照蔵は親子の愛を知って父親にもなれた、なのに…(あぁぁぁ😩)

照蔵が抱きたいと思った男性はハルだけで。その気持ちすら伝えず20年、ハルは待ち続けて20年という2人の関係性が尊く懐かしい苦しさで、それがメインcpではなく父親…というのが最高でした。

アキは本当の恋を知り出奔したら…とか、ハルも諦めずに修行に来たら…と色々思ったり。
何も知らないのはアキだけ…なのが辛かったです😩 (阿弥陀様…)

スピンオフ(阿弥陀籤)が「兎オトコ虎オトコ」にありました。
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