皇子と偽りの花嫁
」のレビュー

皇子と偽りの花嫁

小中大豆/二駒レイム

とても澄んでいて清い

ネタバレ
2024年5月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ お話もですが、凛としてきりっとした印象の主人公でした。佳人という感じ。でも楚々とした部分も垣間見得てかわいい。そのためか他の几子(オメガ)は判りませんが怜藍はそこまで悲惨な几子(オメガ)とは感じませんでした。でもすべて背負って生きているのが痛々しかったので、州舜さまと早くらぶらぶになって欲しいと願ってしまいました。両片想いだって判るのにすれ違いばかり‥怜藍の思いが伝わって胸がきゅっと締め付けられました。最後に怜藍、州舜さまだけでなく、祥栄くんも幸せになれてよかったです。そして大活躍の阿兎も無事で‥もうその一文が出てくるまではらはらでした。
このお話の前に作家さんの「アルファ皇子の宮中秘恋」を読んで、中華風オメガバースなのにアルファ・ベータ・オメガと書かれているのにちょっと違和感があったのですが、こちらのお話では作家さんの造語『之人・几子』とされていたのでしっくりきました。そして「アルファの~」の違和感がちょっとではなくて相当であったことに改めて気付きました。世界観がぴたっと嵌まるといいですね。
あらすじに『(実は縁談相手の皇子)』と記載されていて、これを忘れるまで読まない!と決めたため購入してから永遠かと思われる日が過ぎてから、やっと読むことができました。登場人物がどんな絡みでどんなやり取りをするのか、それによってストーリーが進んでいき、読み手の気持ちも入り込んでいくもの。その気持ちを踏みにじるあらすじ表記はやめていただきたい←出版社さんの都合でしょうけど言わずにいられない。
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