ライオン如きの国から
」のレビュー

ライオン如きの国から

博士

違いを利用したストーリー展開が超絶うまい

ネタバレ
2024年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ なんだか文学的なタイトルだなぁと(「の」を入れる所にセンスを感じる)、気になって立ち読みしてみて「マサイの戦士相手にどうBLするのか(BLになるのか)」気になって購入してみました。
読んで一番に思ったのは「初作家さんだから(作風に新鮮さを感じて)か、特殊な設定だから(マサイ族という未知でも既知でもある謎多き存在が絡んでくるから)か、とにかく独創的なストーリーだな」ということでした。
言葉はもちろん、文化なんてほぼ共通点はないだろうし、恋愛以前に衣食住の違いすぎる点にドキドキ・ヒヤヒヤしながら読みました。結局、心配していたBL面も日本人同士(か、もしくはよく知られた国の人)なら「えー!?」というような驚きの展開ですが、相手がマサイだと不思議と「おぉ?」と、!マークが出ないくらいまで衝撃が弱まるので大丈夫でした。
ただ単に面白おかしく違いを見せるだけではなくて、文化の違う相手にしっかり「好き」という気持ちを伝えるだとか、深い所で相手を思いやる・相手の立場になって考えるだとかが、丁寧に綴られていたと思います。
そして絵(特にルカ)がとっても魅力的で、キャラ設定に合ったワイルド感や色気が女子には堪らないだろうな…いや、JKには刺激が強すぎるのでは?って思いました。始めは逞しい爽やかBOYだったルカが、マサイ文化の一端を見た辺りからどんどん魅力的になります。番外編2冊は大人っぽさも加わってスパダリ感が溢れてました。
他の作品も高評価のものが多いので読んでみたいです。
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