ハイドランジア ケージ【コミックス版】
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ハイドランジア ケージ【コミックス版】

シリーズ2作目、俺様な兄×尽くし系Ω

ネタバレ
2024年5月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「シークレット・ノート」に出てきた快晴の兄と叔父の隠し子かもしれない少年が、互いに認め合い、大切な存在になるお話。
不遜で傲慢で俺様気質の雨情と、彼の優秀な右腕として公私共に雨情に尽くすヨヒラ。αとして、天宮のトップとしての矜持を持つ雨情は、一貫してヨヒラを道具として扱い、その思いは揺るがない。それでも、そんな雨情に一途に従い心を寄せてくるヨヒラを、自分のモノだと強く思うようになるが、その矢先にヨヒラは失踪する。いなくなって初めて自分の気持ちに気が付くというありふれた展開ですが、そこに至るまでの雨情のαとしての土台がしっかりしすぎていて、とても納得のいくストーリーになっています。また、弟CPと違って落ち着いた二人なので、激しい感情というよりも内に秘めた確固たる想いがあるのが伝わってきます。なので、ヨヒラを見つけ出してからの雨情の溺愛っぷりが、彼の贖罪でもあり最大限の愛情なのだと思いました。愛を知って人間味が出た雨情とまっすぐに一途なヨヒラの二人がとても幸せそうで良かったです。
この二人の出会いのきっかけとなった叔父の不審な事故など、謎に包まれた部分がより物語を深くしていて、読めば読む程惹き込まれます。シリーズでたまにリンクする場面があるのも面白いです。続きを読むのが楽しみな作品です。
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