このレビューはネタバレを含みます▼
これだけのレビュー数と高い星評価の理由も納得の内容でした。吸血鬼と人との種族間トラブルや共生・家同士の争いに伴うアクション・恋愛など、常に何かしら突発的な事件や危機があって、ドキドキハラハラしてる間にあっという間に２巻まで読んでしまいました。
絵が特徴的で、もの凄く繊細な線という訳ではないのに綺麗だなと思いました。ストーリーも程よく複雑、でも二人の恋愛に関してはシンプルで純粋、ストレートな爽やかさがあってバランスが良かったです。吸血鬼という設定も現代的で独自のものがあって、これも複雑過ぎず単純過ぎずで、読者にも「この先、起こりうる危険」を予測できるくらいの加減がちょうどいいので、のめり込んで読めました。
そんなだから、読み終わってすぐのポップアップでスピンオフがあると知って大喜びでしたし、本編に「完結」の文字がないのを見て安心しました。まぁ…例え「完結」となっていても諦めずに大声で「番外編出して下さい」コールをしますけど（笑）
二人のじゃれ合うようなやり取りも漫才コンビのようにテンポ良く楽しいし、DKのような可愛さもあるしで最高でした。特に幼稚園児の頃の二人の会話にキュンとしました。なぜ有生がアンナと呼ばれているか、二人の仲はいつから始まったのかが分かって微笑ましかったです。園児くらいの歳の子にとって「みんなと違う」って強いストレスだと思うのに、「みんな違うのは、みんな一緒でしょ」というみつるの言葉の破壊力って凄い。真理と真実の圧倒的なパワーに押されて、血なんて関係なく盲目的に求めてしまう有生の気持ちが分かった気がしました。
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