ワンルームエンジェル
」のレビュー

ワンルームエンジェル

はらだ

泣きました

ネタバレ
2024年5月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今まで皆さんが泣けるというお話でもあまり感動出来ない自分がおり、それが少し悩みでもありました。しかしながら、今回本作を読んで初めて涙を流しました。気付かないうちに感情移入していました。
天使の姿が他の人には見えていないことやいずれ姿を消してしまうことは何となく予測していたのですが、その描写に至るまでの伏線の張り方やキャラクターの描き方がこの作者様にしか出来ないと感じました。
A君の両親の「かわってほしい」という言葉に対し、天使の父が「おっしゃるとおりです」と言うシーンに絶望する天使に胸が痛みまくりました。「悲しいじゃないか」と涙を流す天志の姿と「名前に大願をこめるもんじゃない」と満面の笑みを浮かべる天使の姿を自分の中で対比させ、誰か1人でも味方になってくれていたならば天志の笑顔を見れたのではないかと思うとやるせないです。終わり方は多少なりとも悲しみが残りますが、私は最後の「人生は悪くない」という言葉に希望を貰いました。
2人が人生を終えて再び出会えたことにほっとしています。
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