玉の輿ご用意しました
」のレビュー

玉の輿ご用意しました

栗城偲/高緒拾

無愛想スパダリ×不遇の当たり屋青年

ネタバレ
2024年5月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中学卒業と同時に親に捨てられた20歳の江鳩蒼依は、3人組の当たり屋稼業で糊口を凌いでいます。その狙いが外れて蒼依は高そうなスーツを着た二人のオッサンに捕まってしまいます。オッサンという言葉に過敏に反応する二人は、共に32歳の会社社長•印南高嶺と秘書の酒匂一伍でした。当たり屋を警察に沙汰にしない代わりに印南の恋人役を務めるよう取引を持ちかけられた蒼依に断る選択肢はありませんでした。住所不定の蒼依は印南のマンションで一緒に暮らしながら印南の恋人に相応くなる為の教育を受けることになります。ここからはプリティウーマン的展開になってゆく訳ですが、恋人役を探していたのは、自分を手痛くフッたビ◯チな元彼を見返す為という意外と子供っぽい印南のギャップが楽しいです。容姿•頭脳•家柄全てに恵まれた印南は、カミングアウトしたことで大会社を経営する親に絶縁され、倒産寸前の子会社を押し付けられたという過去があります。負けず嫌いの印南は、同級生で親友の酒匂と二人三脚で会社を持ち直し今があるのでした。一方蒼依は不遇な身の上にも関わらず素直な心とカメラアイという優れた記憶力を持ち、印南の恋人になると、いつかその隣に立ちたいとの夢を持って努力を重ねてゆきます。同名ノベルのコミカライズなので、かなりぎっちりと詰まっていますが、読み応えがありました。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!