獣人公爵のエスコート(分冊版)
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獣人公爵のエスコート(分冊版)

猫倉ありす/雪兎ざっく

部下が無能過ぎでは?

ネタバレ
2024年6月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 出逢いから、すれ違う番の演出をしたいのでしょうけれども、単純に部下が無能なだけで、別に運命に抗う試練が2人にっ~という大層な事情はなく、イラっと来る流れでした。側近の白髪が、まず最大の元凶。ヒロイン父子を案内する衛兵達への詳細説明を怠っている点はいかがなものか。閣下の体面上、事情は伏せておくにしても、賓客として丁重にご案内しろとかですね。いくらでも配慮の仕方はあったと思います。前例のない「エスコートの為に案内しろ」だけって、そら衛兵も混乱するわ。何をやっているんだか……。衛兵の自己判断も大概ですけれどね。もとはと云えば、ヒーローを足止めした白髪の采配がお粗末だからですよ。可愛い娘の為に付き添っていたヒロインパパが本当に可哀想……。初の舞踏会に参加も出来ず、帰路に着くしかなかった父子の心情に泣けてしまいます。しかし肝心のヒーロー、ヒロイン達も、その後、無事に出会ったかと思えば、互いに勘違い甚だしく、勝手に相手の事情や心情を曲解して行動してしまう。目も当てられない、何ともわざとらしい展開です。「番」設定って、大概の作品でも片方だけが一方的に狂おしい程の感情で盛り上がり、片割れの方はスンッと他人事のように、ただ受け身なパターンが多い気がしますが、この作品は最初から両想いの二人ですのに、ほんの些細な事すら、相手の話も聞かずに、先に誤解していく所がモヤモヤします。
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