親愛なるジーンへ
」のレビュー

親愛なるジーンへ

吾妻香夜

産まれてくれてありがとう。

ネタバレ
2024年6月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 何から書いていいのか分からないくらい胸がいっぱいになりました。
だけど、やっぱりジーンやトレヴァ達に産まれてくれてありがとうと、そしてこの作品へも、産んでくださった作者の方へも産まれてくれてありがとう、と感謝が尽きない作品でした。まるで心が洗われるみたい。

最後、ジーンが現れるのもびっくりでしたが、姪のジーンが現れるのも「うわぁっなるほど! そう来たか!」と。実はもうカナダへ行くと告白して食が全然進まなくなっているあの辺りから涙腺がやばかったのですが、教会辺りで崩壊し、最後まで涙涙で読み終えました。

展開が決して早いわけではなくて穏やかなのに気持ちがぎゅるぎゅると持っていかれ、没頭しておりました。
人を愛すること、愛されることって、やっぱり特別な心なのですね。


個人的には、ジーンが雨が降るのを分からなくなっているシーンが、切なくてうるっとしました。さりげなく描かれていますが、人ってそんなふうに変わってしまうのだと繊細に描かれているなと目尻を拭いました。
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