蝶のまぼろしに酔う ~バタフライ・ユーフォリア~【シーモア限定描き下ろし漫画&電子限定描き下ろし漫画付き】
冬乃郁也/崎谷はるひ
このレビューはネタバレを含みます▼
「くちびるに蝶の骨」で千晶視点だった物語が、この作品では将嗣視点で描かれています。
大学時代、将嗣が初めて見た千晶に感じた感情や、2人の惰性だけだった10数年の関係の理由を将嗣視点で知れた事。王将誕生のわけや、春重さんが千晶の相談に乗って慰めても、いつも将嗣を庇っていたのが何故なのか分かって、なるほど…と。
バタキスシリーズの中でも将嗣×千晶cpはめちゃくちゃ良いなと思ったのは、「くちびるに蝶〜」で後半、別れようとする千晶を監きん(😌)したまま不必要な大阪出張に突然行った、将嗣の行動でした。行く予定ではなかったのに…どうした?急に…と(千晶はその間食事無し…)
その時ふと、鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス…の信長の歌が脳内再生され(尊い😩)、もしかして将嗣の急な出張は、こんな気持ちだったからかな?と。
千晶に好きだったと告白されたけど、それを終わった事だと捉えてしまった将嗣の、咄嗟の行動だったのかな?と思ったら…めちゃくちゃこの2人らBLしてる😩、と感動しました。
その答えが分かるこの作品。蝶とは千晶だったのかな?と思いました。千晶は女性を抱きまくっていた将嗣でも欲情させる、そんな内面を持った青年。本人は無自覚で、同性との関係にも縁がないと思っていた。なのにあんな風に急に将嗣に抱かれたから…(その魅力に本人は無自覚だから…それは暴行事件なのかなと)
この作品で、将嗣のキングらしさは実は生い立ちからの不器用さ…という面を知り、千晶に対する言葉にできない想いや優しさを、将嗣が身体で語ったって…😩 それはやっぱり千晶からしたら暴力なのかなと…。
10数年のすれ違いは実は将嗣の千晶に対する想いに溢れていて、あの歳ではあれが精一杯だったという事や、ホスト王将(将嗣)が春重のアイディアで誕生し、その春重も弟の為に頑張っていた…という良い人じゃん!と改めて知れてジーンとしました。
女性に夢を見せているホストたちを支えているパートナーが皆男!という美しき世界…😩
作者方のあとがきに、まだまだ続きます…と。これ程嬉しい言葉はないなと思いました…😩 待ってますよ✨
将嗣にとっての千晶の魅力…もしかしたら2人が共に感じているのかもしれない、ユーフォリア(euphoria )多幸感…😩 んー…このいっ時感がめちゃくちゃ尊いなと思いました。
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