shilly-shally
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shilly-shally

しちみ

サスペンス好き!

ネタバレ
2024年6月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 仄暗さとメリバな物語を描くのが得意な作者様だな〜と他作品を読んで思ってましたが、今回も前向き(じゃないとやってけなかった)な青年ニコラス(受)が偶然知り合ったアルの「決定代行」をするという奇妙な関係から始まります。その傍らで連続殺人鬼ブラックコートの事件が起き始めてて…犯人の予想はつくのですが、2人の淡々としたやり取りがあまりにも普通で日常の一部となってて、読み手に色々想像させるゾワゾワパターン。初めは日給100ドルに食らいついて楽しんでたニコラスも、何かがおかしいと感じたときにはもう遅くて。あと、親父も酷い!個人的には恋人とのイチャラブが大好きなんですが、しちみ様の作品は真逆で本命とはなかなかエッチなことにならないのにモブにはやられちゃうっていう悲惨な主人公が多いです。今回も然り…涙。でもニコラス…なんか男を誘う色気がどうにも漂ってるんだよ(本人不本意だと思うけど泣)。色んな場面で「選択」が出てきて、どっちを選ぶかによって人生が大きく変わるんだなと客観視させられる作品。アルの最後の問いかけで出したニコラスの選択も、良かったのか…(本人たちはには大いに良かったんだけど)。そして、今もどこかでブラックコートが誰かの選択で殺人を犯しているのかと思うと背筋に汗が。個人的にアルという人物は結構魅力的で、またどこかで会いたい気もする(あかん奴やけど)。今までの作品の中で1番面白いなと思いました。ニコラスは親父との交わりだけですので苦手な方はご注意を。助けてくれたルカとの初エッチ見たかったな…というのが心残り。
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