塔の医学録 ~悪魔に仕えたメイドの記~【電子単行本】
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塔の医学録 ~悪魔に仕えたメイドの記~【電子単行本】

尺鳥いんこ/澁澤まこと

好みの要素を小出しにしてくる

2024年6月14日
フェルマイ病が治りません (しかも神官服に見える。)

図らずもクーポンからジャケットだけで引いた作品が二つとも中世解剖でした…。
こちらは12世紀ドイツにおいて、猟奇趣味を疑われ幽閉された領主の息子が、異民族のメイド少女を随えて外科医学の研究に邁進する話。
歴史に準えるなら解剖学が体系化されるには気の長い話になりそうなので、着地点どうするのかが気になります。
そこに加え何者かの陰謀絡んできそうな展開と、領主の息子の暗躍、少女の生い立ちの謎など好みの要素で構成されていて…確かにミステリーが始まっている。
特に歴史考証や根拠がしっかりしている点に満足しました。幕間に簡単なコラムもあり雑学が楽しい。頭でっかちにならず程良い量かと思います。(何故歴史ジャンルタグが付いてないのだろう?)
進みは遅いがそれでもいい。原作もぜひ読みたい。
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