狐隠れの君
」のレビュー

狐隠れの君

山田圭子

時代劇。貧困、権力争い、お家騒動などなど

2024年6月15日
時代物をやってみようという意欲自体が素晴らしい。それらしき時代背景や、それらしき雰囲気、日本であり現代ではない、というところを描いた上で、人物がしっかりと居なければならず、取材(用語や世相など)や構想には絵を描く以前の要素は必要前提条件として、要求される力量は恐らく現代物の何倍かと。
「花始華」(はなはじめてはなさく)100頁、「狐隠れの君」100頁。プリンセスGOLD誌2007年2月号と2009年2月号、各々に掲載。また、「制作実話」として3頁の楽屋話。カラーイラストなども。
貧しい田舎育ちの女の子が主人公の話と、お姫様であるが活発な女の子が主人公の話と。先を読ませない展開でどちらも女の子が先頭切って頑張ってるが、頼れる男性に出会えたことが全てのカギだったともいえる。
その男性達、だから少女漫画に必要なものをもっているので読みやすい。
女の子の冒険心をくすぐるようなところもあり、ヒヤヒヤも多少アリで、楽しませるサービス精神を感じる。
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