ホワイトライアー【単行本版】
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ホワイトライアー【単行本版】

芹澤知

タイトルの意味

ネタバレ
2024年6月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買い。消化しきれていない部分もありだけど、作画も綺麗で、今作も最後駆け足気味なのを除けば良かった。初作者で、わかりやすいのをお求めなら、作画はどれも素晴らしいので、他作品をおすすめします。

タイトルの意味、俳優ということだけでなく、誰にでもある「人に対して装う外面、本人も自覚していない顔」な意味もあるかな、と思いながら読みました。

俳優になったことがないので推測ですが、その役を生きる方法って、感情を理解して理論を積み上げて身体を使うのと、役を模倣して身体を使う、で道筋が違うと思います。知らんけど。
演技未経験でスクリーンデビューした大我は、その時自分に関わったたくさんの大人の中、どんな顔で笑えばいいのか、の迷いを払拭してくれた慧の笑顔を模倣するところから始まっていて。

大我side)自分が上京したら、慧と再会できると思っていたのに、慧はおらず、ようやく再会しても相手は自分を覚えてやしないし拗らせてる。
慧side)ヘアメイクの仕事も辞めて、芸能界などの一切から身を引いている。コマ少なくさらりと書いていますが、性指向がゲイで初っ端の恋愛から実はバイ既婚者、浮気やお金を持ち逃げされたりで、人を信じて裏切られるのは懲り懲り。

本当は真面目に口説き落としたい大我と、慧は"俳優"だからねの線引きではいつまで経ってもパラレル。起爆剤リリア投入からの、ラストに向けて駆け足大円団に持っていった感じのストーリーでした。
リリア的な、人の恋愛に口出すキャラクター、好きではないのですが、まぁ主役2人では話が転がらずだったので仕方ないのかな。
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