このレビューはネタバレを含みます▼
生きているといろんなもの、いろんな人、いろんな場面に遭遇しているわけですが、日常はそれらに感覚を得ることを求めていないことがほとんどです。それに気付かされました。そして、その度合いは人それぞれだということにも、改めて。
漫画を読むうえで主人公がいて、サブキャラがいてという設定は当然据え置きながら読み進めるわけですが、ふと、鏡を見るように、自分がいて、関わってきた人たちがいて、と場面ごとにフラッシュバックし、人生を振り返って一緒に歩むような感覚になりました。そして、その時気付けなかった自分の気持ちを呼び醒まされ、涙が込み上げて止まりませんでした。
宇野くんに教えてもらいました。私にとって何気なかった日常を宇宙と感じている人もいる。でも、私も私で、他の人にはわからない宇宙を歩いていた。そうやって今もみんなが歩いている。
小林くんの言葉を借りると「苦労するしかない」。「それでも宇宙を歩きたい」と思えるようにするには。今までもそうしてきたんだっけね。みんなお互いに。これからも私の宇宙のテザーにするために、子供時代ぶりに単行本を買いました。