穢れのない人【コミックス版】
」のレビュー

穢れのない人【コミックス版】

虫飼夏子

冒涜してるような浅さ

ネタバレ
2024年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 葛藤や救いの表現が中途半端なせいでストーリーのために歪められた認知のようでした。攻めも全てが中途半端でした。
テーマは好きなのに、足りないというか浅いというか。ファッション感覚の狂気や後悔とこじつけたようなハッピーエンドのために児童を使うのは、ただ不快感しか残らないのでやめた方がいいと思います。
聖職者の性的◯待があんなに問題になったのに、歴史をご存知ないような内容でした。取り扱ったものに対して流石に不誠実過ぎることを自覚して欲しい。
復讐エンド、バッドエンド、デッド(心中)エンド、2人共胸糞野郎エンド、獄中エンドあたりを予想していただけに、あまりにもこの終わり方は…と思いました。
ネタバレとして内容を端的に纏めると「大好きな受けくんに罪を被せた攻めくん、受けくんも騙してレ◯プ!でも攻めくんもずっと辛い思いしてて、だから狂っちゃったんだよ…しょうがないよね。結局受けくんは許してくれたし、攻めくんも自分と向き合って償った!だからこれからは受けくんと一緒にハッピーになりま〜す」
…まあ、見方を変えれば2人共胸糞野郎エンドでしたね。

追記。
元々この手のテーマ(映画、小説、漫画、歴史等)好きなので大量に見てきましたが、主人公が聖職者として見ても人間性をあまりに置いてけぼりにしています。最初から認知の歪みがあれば納得は出来ました。この終わり方をダウナー系とかアングラ系などという言葉で10代に不快感なく受け入れられるのは嫌だなぁ、と珍しく読んで後悔した作品でした。
いいねしたユーザ8人
レビューをシェアしよう!