なぎと短編集 隣の家の女装男子
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なぎと短編集 隣の家の女装男子

なぎと

良い意味でイヤ〜な話の詰め合わせ

2024年7月1日
201ページ。
表題作がおよそ半分、併録短篇4作。4作品に短い後日談漫画付き。後日談の追い討ち感が良く、後日談付きで完成度が上がっている印象です。
表題作は、主人公と、その隣に越して来た女装男子・伊央。伊央の母親は、離婚でおかしくなったのか、はたまたおかしかったから離婚になったのか、伊央を支配し女装をせざるを得ない状況で育てた歪んだ女。その中で生きるしかなかった伊央の選んだ道とは。小学生から大人になるまで、主人公の関わり方が、とても平凡で良かったです。実際これくらいしかできないよな、って思うラインでした。後日談入れて、怖くて哀しい。
〜〜〜〜〜
・『元アイドルVtuber』元アイドルで現Vtuberの女の子と、そのストーカー。女の子が哀れでストーカーはキモい。
・『あくむちゃん』中身おっさんの美少女Vtuber……なんだけど、その中身の中身は。コミカルで明るいんだけど、それだけにホラー味と哀しみが。これが一番好きです……なんかジワる。
・『菜央(わたし)』名家のひとつ違いの姉妹と、その妹と同級生の主人公。あなたの望む「わたし」はだぁれ?
・『強盗に入った家の女の子』無職で何もなくてヤケで強盗に入った男。そこに居たのは傷だらけで着飾った女の子。女の子、かわいそう。親の呪縛は恐ろしい。
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