うちらきっとズッ友 ―谷口菜津子短編集―
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うちらきっとズッ友 ―谷口菜津子短編集―

谷口菜津子

寛容のある友情

ネタバレ
2024年7月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 勝男さん入口での作家買い。短編集なので様々な角度から様々な登場人物たちがモヤモヤしたり、決別したり、仲直りしたり。日常にいるいると思う嫌~なキャラクターも多くて、ままならない気持ちの解像度が高い。彼らにモヤモヤもするものの、読後感がいいのは、一定してどの作品にも流れる「寛容さ」だと思う。無条件に相手を許容する類のものではないが、これがないと現実でも人間関係は続かない。本編ではあんなに嫌なやつだったあやかも場所が変わればイイトコロがある。そこを描く作家さんの「寛容さ」が一番の魅力かも。
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