このレビューはネタバレを含みます▼
すっっっっっごいですね。何年も、何百年も、溜めて耐えて抑え続けた、孤独と愛が溶けて結ばれていく様が、丁寧に鮮明に描かれていく。読み終えた時のカタルシスが凄まじい。マジでなんかしらの病に効きそう。
自分は浅学の身で、野白ぐり先生を最近知って読み始めたばかりなのですが、何で知らなかったんだよと過去の自分を殴りたいくらい素晴らしい作品を次々見せられるので、もう既にメロメロです。特に今作は、悲劇要素があってドラマチックで、でも最後は幸せなハッピーエンドで…。最高じゃないですか。自分がBL漫画読みたい時に求める要素が全部入ってるじゃん、ハッピーセットじゃん!アホみたいな感想文書いてるんですが、前世でのお二人の姿が描かれるシーンはことごとく泣いてました。割り切りたいけどやるせない、仕方ないけれど苦しい。そういう過去があるからこそ、今の幸せが尊くてまた泣く。
基本的に主役のお二人のみにフォーカスを絞って物語が進むので、人が覚えられないことはないし、難しい展開もないし、とにかく読みやすかったのもよかった。何度も読み返したくなる作品でした。