liar[ライアー]
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liar[ライアー]

千代崎

悪いところはないけど

ネタバレ
2024年7月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ こちらの作家さんを読むは「バカで弱くて〜」に続いて2作目になります(ちなみに読み終わってから気づきました)。毎回、絵は綺麗だしボリュームもあるしきちんと話の筋も通ってるんですが、不思議と「今いち感情が乗り切らなかったな」と感じるというか、設定の重さに対して解決があっさりしてるな、と感じます。あと、ページ数の問題で省いてるのかもしれませんが、要所要所で説明が足りない気がします。今回でいうと、圭が睡眠障害になった原因でもある母親の説明が一切ない。あと春が何年も連絡してこなかった理由もふわっとしてる。いくら好きでも、寝てる相手(しかも睡眠障害もち)に許可なく手出したらダメだろ!て思うのに、そこに対する謝罪はなし。なんというか、このページ数があったらもっとちゃんと説明できたんじゃないか?と思うような部分がうやむやになってると感じました。あと、たぶん作者さんの好みなんだと思いますが、婚約者とのエピソードにページ数を割きすぎてる気がします。婚約者が嫌いとかではないんですが、主役ふたりに関する説明が薄いのでやや気になってしまいました。色々言いましたが、設定の説明はあるのに感情の説明がない、みたいな部分が多くて今ひとつ感情移入できなかったのだと思います。とくにここが悪い!て箇所はないのに読み返したいと思えないところが残念だなぁと思ったので、すこし辛口評価にしました。
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