野良犬を追う男
」のレビュー

野良犬を追う男

中原一也

絶望と希望の狭間で

ネタバレ
2024年8月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 捜査一課の刑事×ヤクザ、再会モノです。シチュエーションが好み&作者買い。ラストは読む人によって捉え方が変わる系ですが、どちらであってもロマンチックで二人には最高にふさわしいエンドだと思いました。予想以上にシリアスです。極道の世界で暴力や非道な行いもお構いなしの須田、そんな彼と刑事の新垣との禁断の逢瀬には萌えずにはいられません。新垣の刑事なのに言葉が乱暴なとこもよくて、好みのセリフやシチュエーションも。中原先生の攻めはいつもわたしを満足させてくれます。そして次第に裏切りや駆け引き、騙し合いのスリリングな展開から目が離せなくなります。新垣をあきらめ、極道を極めることを目標にしなければ生きる意味を見いだせなかった須田ですが、ヤクザとして振る舞っていた代償は大きい。安易にハッピーエンドをつかめるほど神様は甘くはなかった。絶望と希望の狭間で二人に想いを巡らせるー。
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