つごもりの夜にもういちど
」のレビュー

つごもりの夜にもういちど

中原一也/小椋ムク

あっさり読了

ネタバレ
2024年8月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「幾千の夜を超えて君と」と似たような雰囲気の作品ですね。個人的には、そっちの方が面白かったです。作者様的には、祭りのシーンを一番気合い入れて描いたのだと思うのですが、なんか気合い入りすぎ?というか、湿度のある文章でそれがなんとなく合いませんでした。残念。伝えたいという気持ちが重い文章とでもいうのか…。でも、冒頭の攻めに惹かれている受けはとても良いですね。こっちも、どんどん攻めのこと好きになってしまうよ。受け視点では、攻めが急速に大人になってしまうんだけど、途中から攻め視点になり、認識に相違があることにやがて気づきます。この辺はやっぱり面白いな〜と思ったし、良かったんだけど、お祭りのあの雰囲気の中でのエチはなんだか落ち着かなくて、微妙かな……うーん、いまひとつ乗り切れないまま終わりました。多分、作者様の萌えとあたしの萌えが今回は一致しなかった。攻めと受けは生きてるうちには、まとまった期間の中で、回数としては数回しか会えなかったということになるんだろうか。線香花火みたいな恋。攻めは、受けに会えない間に女性経験も積んだっぽいし、女の人と結婚して子ども作ってその子どもたち、攻めの子孫がずっと受けのもとへ通い続けるパターンとかもあったかもしれない(それ某OLICやないか)その辺も正直なところモヤっときたけどね。まあ、攻めも健康的な男性なのでそういう欲求もあると思いますが、なんかあんなに吉乃一筋だよ、大好きだよ、みたいに言ってたの、読んでも脳裏に別の女がチラついた。純愛物なら、あの一文というか、一言余計かな……。どういうスタンスでその女性と関係してたんだい?と攻めを詰めたい。自分が思ったより乙女思考というか、もっとロマンティックなものを求めていたことに気づき、攻めへの要求が高くなってしまっていたな、と思う。マジであの一文読んで攻めへの気持ちがスーーーッてなったんだよね。あー自分、めんどくせえオタクだわほんと。(感動的な話だったのにあんた結局そのこだわり捨てられなかったわね
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