毒姫
」のレビュー

毒姫

三原ミツカズ

「毒姫」と「毒姫の棺」で物語は完結

2024年8月4日
身体が猛毒の毒姫・リコリスが国王暗殺の為に寵姫としてグランドルに送り込まれるも失敗し、毒姫だという事もその国の三つ子の王子たちにばれて、半ば強制的に関わっていくお話。グランドル自体にも秘密があるようで、話に惹き込まれます。毒姫は寵姫というだけあって美しく、来ている服もゴスロリで目の保養。話が進むと毒姫の悲しい運命が描かれ、胸が苦しくなります。深く関わるのが三つ子の王子、ハル、マオ、カイトなのですが、彼らの性格も三者三様で魅力的。前半と後半では良い意味で彼らに対する印象が変わります。途中作者様が体調を崩され長い事休載しており、再開してから駆け足で話がまとめられていました。それでも毒姫・リコリスという悲しき存在と、それに翻弄されていく三つ子の王子たちの運命が切なくそれでいて愛おしく描かれています。「毒姫の棺」が出版されていますがそこでは「毒姫」のその後の話が描かれ、唯一の生き残りである彼の生きざまが切なくて苦しくて、それでも希望の持てる終わり方にしているのはさすがミツコツ先生だと思いました。
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