ノット
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ノット

秋平しろ

激重テーマをも優しく包みこむ作風はさすが!

ネタバレ
2024年8月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今回でコンプリート!本当に多種多様で素敵なジェントルを排出してくださってます!
また作者様による攻め受けランキングは非常に興味深かったです!!見ていて楽しかったし、脇役ランキングにあの方が!!

本題ですが、今回は学生同士とあってジェントル濃度はやや薄めではありますが、誠実な所(チャラさはマイナス点だけど)と包容力と優しさは期待大な次世代型ジェントル!薄暗い不穏な空気と義理父によるまさかの‥虐●!これは絶対許せない!!直接的な描写はなくそこまで深刻にはならないのですが、奇行が治まった事で特に追及されていないのが評価の分かれ目なのかと。

2人の仲の決定的な出来事となった小学校時代。 仲の良かった静と十がおまじないの一件から、それまでの友情にひびが入りその後疎遠状態に。
ただそのおまじない効果があったのか、中学・高校・大学と何故か不思議な縁のある2人の巡り合わせに運命を感じてしまうんですが、十が全く響かない。
難攻不落な十の心をどう取り戻して、マイナスから始まる自分の立場をどう覆すのか!?

静との別れ、追い討ちをかける様な義理の父の件や、いじめにあっていた事が重なり、誰の助けもない中、辛い時間が過ぎるのを耐える日々も、心を閉ざすきっかけになったんだろうなと思うと十の鬼の様な境遇が悔やまれます。
ひたすら手を洗い続ける姿も、汚れた今と以前の自分との乖離を埋める手段のようで辛い。

恋愛イージーモードだった静が、十の過去を知った上で支えになりたい、本物の恋愛感情を自覚した後の執着、、といっても顔色を伺っては一喜一憂してる姿が可愛い忠犬ワンコ攻め様!!今思うと作者様の中では異色CPでは?
再会の度に今度こそ!と手探りで修復を図る静の健気な一生懸命さが、この作品でのほっこりポイント!

静の告白に十が今いちどういう反応なのかが薄く、、でも表情の片隅に変化が見えてくる様になって、すぐ期待しちゃうんですが中々安心させてもらえません!本当にスパイスの盛り込みが絶妙!

とうとう修復不可能の危機的状況に、架け橋をしてくれた立役者島岡さん!神だ!

最後に固く結ばれた2人に安堵するも、トラウマになった行為に抵抗はないのかとふと疑問を持ちつつ、そこは静の優しさと温かさに上書きされた証かなと。
難しいテーマに、先生ならではなストーリーでまとまっていたendだと思いました!
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