深窓のこいびと【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
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深窓のこいびと【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

瀧本羊子

静かな感動

ネタバレ
2024年8月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先生の新作お待ちしていました!!!
表紙絵が淡く儚げで瀧本先生作品の新たな一面を予感させるような…。
読み終わって少し経ちましたが余韻でまた涙が出てきそうです。
お話はとてもシンプル。
訳あって人と一線引く寂しげな雰囲気を纏った清水さん、そんな清水さんに惹かれる土屋くん。
近づいたかと思うとまた遠ざかる…そんな関係がどう変化して行くのか。

清水さんの態度に戸惑いつつもワンコみたいに明るく好意を隠さない土屋くんが可愛い。
そして清水さんが人と距離を置く理由。
大切な人がいるって幸せだけど苦しい。清水さんが深窓から抜け出せないでいる気持ちを、出会いと別れを経験してきた大人なら共感来るはず。そこから出てきて誰かと笑えますようにと願いながら読みました。

なんですかね〜清水さんの表情やセリフだけじゃなく1ページ1ページ、1コマ1コマに清水さんの寂しさが溢れて見えて。お話進むごとにつれ土屋くんで余白が埋まっていくような。それが嬉しくてとてもドラマチックで自然と涙が出てました。

先生らしさもしっかり感じる大人のラブストーリー、少し新鮮でしたがギュッと2人の気持ちに寄り添う構成、作品の完成度も素晴らしく読んでいて気持ちよかったです!
感動しました!

あっマスター?も好き!踏み込み過ぎない距離感で見守ってくれる、いるだけでバランスが整うような存在が良かったです!!!素敵な作品ありがとうございました!
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