永遠の昨日
」のレビュー

永遠の昨日

榎田尤利

青春BL

ネタバレ
2024年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ お初の作家さん。2022ドラマ化で話題になり購入したのですが、普段小説を読まないためなかなか読むのにハードルが高くこの度やっと旅行の移動中のお供として読みました。

一般小説の分類になっていますが青春BL小説です。
同じクラスの冷静沈着で無愛想な湊(みっちゃん)とクラスの人気者の浩一、一見すると真反対な2人だけど何故だか仲がいい。そんな2人の、人生のアディショナルタイムのストーリーです。
初っ端事故のシーンから始まり、ホラー?というかグロテスクな描写もありましたが、生きている死体というなんとも不思議な状況に興味をそそられます。
浩一と湊、それぞれの家庭環境が全く違っても、それぞれに抱える親への感情があって胸が苦しかったです。
私はもう親の方へ感情移入してしまう年なので、父親、母親がその時その時で1番良いと思って決断してきたことだけどやっぱり子供にとっては全部がいい思い出ではなくて色々思うところがあるものなんだなぁと自分の言動を振り返るキッカケになりました。
特に、浩一の過去についての自分語りのシーンは大泣きしましたね。自分を1番好きだと言ってくれる人が現れたらいいな、そして自分もその人が1番好きだったら…の言葉は今レビューを書いていても泣けてきます。
好きな人が、自分のことを好きだと言ってくれるのって奇跡なんだなと改めて感じました。
いいねしたユーザ10人
レビューをシェアしよう!