このレビューはネタバレを含みます▼
犬吠えシリーズ5作目ですが、今回もある困難を乗り越えるストーリーで夢中になって読了。
前作でマッドクリークがどんどん発展し希望に満ちている終わり方だったのでもうネタ尽きたんじゃ?とあまり期待していなかったのですが、いい意味で裏切られました!
マッドクリークとは違う閉鎖的で原始的だけど自然豊かな生活、上下関係があり排他的だけど統率力があるハスキー犬クイック達の登場でコントラストがはっきりしていたのが刺激的で良かったです。
特にティモがマッドクリークに来て味わう屈辱感や絶望感、文明の違いを見せつけられて恥ずかしく思ったり溢れる人や子供を見て羨ましく思ったり、そんな感情が実に人間?らしくて共感しまくり。ショックを受けて弱気になる隣には穏やかなジウスがいるので安心感もありました。
今作のジウスは人見知りで個性的でもないので他キャラに比べて埋もれがちですが、ハイジに出てくるバーナード犬がまさにジウスにピッタリ!もうジウスはヨーゼフですwしかも、ティモがαにこだわっていたのでジウスがボトムになるのも好き!欲を言えばアラスカとマッドクリークに交流が生まれたお話も欲しかったです。