ジェラールとジャック(白泉社文庫版)
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ジェラールとジャック(白泉社文庫版)

よしながふみ

こんな大作がこの値段なんてオトク過ぎ!

2024年8月12日
素晴らしい作品でした。フランスの歴史的転換期の世界観のなか展開される愛の物語。簡単にBLと呼んでしまうには間口を狭めてしまいそうで、ちょっと勿体ないように思います。ベルばらをリアルタイムで読んでいた世代なだけに、ロベスピエールやサンジュストなどの名前がでてきたことに懐かくて興奮してしまいました。没落貴族の借金のカタに男娼館に売られてしまった貴族のジャックと、貴族嫌いの小説家ジェラール。無理矢理始まる関係ですが、何年間もの時間をかけて育まれる人間関係。その関係は親子のような愛、恋人のような愛、友人のような愛、色々な要素をもって成長していく。度々読み返したくなる作品でした。
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