あの子の子ども
」のレビュー

あの子の子ども

蒼井まもる

少女漫画か問題提起か…

ネタバレ
2024年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ どういう視点で見るかによって評価が分かれそうな作品な気がしました。

少女漫画!!視点だと、宝くんは希少男子ヒーロー。
福ちゃんのために、たくさん調べ、いろんな選択肢を用意する。まさかの妊娠で心ここにあらず状態の福ちゃんを、なんとか落ち着かせようとする姿に、「彼はホントに高校生…??」と思っちゃたりしますが、ここで逃げ腰じゃ少女漫画ヒーロー失格です。

宝くんの親、福ちゃんの親、色んな意見が出るあたり、自分も考えさせられます。自分の子はそんなんありえないってことはないですからね〜。学校の授業だけじゃなく、家庭でも性に関してオープンに話せる環境って必要だと改めて思いました。
出産までの流れ、検診などなども描かれております。

福ちゃんはちょっと考え甘いかな…、ともおばちゃんは思いましたが、十代ですし、特段生活に不自由しない普通の高校生なら、そんなもんなのかもしれないです。


ただ、若年出産の問題提起の視点として見ると、そんな甘くないぞーと思ってしまいました。今や共働きでも大変な時代です。こんな家族みんなでサポート体制万全ってとこもなかなかないような気が。
そして他人の心配する前に、勉強なり自分と家族を守るために時間を使っていただきたいー!!
子供産むってことは、ある意味「スタート」であり「ゴール」ではありません。
妊娠期間なんてたった10か月。その後のほうが、ずっとずーっと長いわけで、金もかかり年々その額も大きくなり、果てにはパートナーとうまくいくのかいかないのか、神のみぞ知るわけです。親や男が助けてくれるだろう、という甘えは、破滅の道へ進みます。

ただ宝くんをみる限り、相当熟成されてますので、おばちゃんの戯言はこのあたりで…
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!