ハレとモノノケ
」のレビュー

ハレとモノノケ

契る覚悟

ネタバレ
2024年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 母国語が日本語でよかったな〜としみじみ感じながら読みました笑 いやあ面白かった。お味噌汁みたいにじっくり染み渡るような、絶妙な読み心地。題材が題材だから、もっと不穏な物語かと思っていたので、いい意味で裏切られた気分。小説のように行間を読ませるではないですけど、コマ間を想像してしまうような、風情ある構成が読んでいて楽しかったです。
読み終えてまず思ったのが、えっラブストーリー…。でした。これが、いい意味で裏切られた、の意です。長命と人間の絆ものだと分かっていたので、もっとわあわあすったもんだを想像していたんですけど、全然そんなことはなく。いやすったもんだはしているけど、普遍的な恋愛のお話をしているなと思いました。真摯で誠実で、真っ直ぐに相手を思う気持ちのお話。とても温かくて脆くて優しい、人の心を持ったお二人が、少しずつ距離を縮めて、相手のことを知って、恋をして、変化を受け入れて、愛し合っていく。そのアクセントに、少し不思議な要素が噛まされている。その塩梅が、自分にはちょうどよかったです。あとヒーリングものが個人的に好きなので合ってました。しっかり者の寂しがり屋さんに甘えることを覚えさせるやつ、一生好き。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!