兄結い
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兄結い

青木ガレ

あにぃという神様とその結末

ネタバレ
2024年8月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 宗教絡みにより神の生贄となった兄ぃの髑髏を文字通り肌身はなさいまま、兄ぃを奪った御前に復讐する話なんですが…

兄ぃへの恋心とか執着とか信仰心とかがカンストしてカニバ(しかも屍肉)が出てくるので注意が必要なんですが、何かもう、無茶苦茶良かった…
荒削りな部分はあれど、少年漫画を見ているようでもありながらキチンとBLなので、兄ぃへの神格化と友情なのか恋心なのか、甘酸っぱくも辛い兄ィと友の関係とか、何かもう好き…ってなりました……

好みは分かれるかもですが、私は大好きです!

そして…ついに完結。
御前も結局、現実があまりに遣る瀬無くてやり直しを求めて引き返れない所まで来てしまったんだよね…兄ィことヨダカを受け入れてしまえばまだ引き返せたかもしれないけれど、手を汚しきって行くとこまで行ってしまった自分自身を覆すことは到底無理だと突き進んだ落とし前は、過去の贄たちと同じ方法だったね…ゲンジョー…泣きながら縛り付けたのかな……

御前との最終局面、みんなに助けられ取捨選択し、未来を取ったナギ。神様と崇め奉る兄ィの髑髏を仲間のために手放したあのシーン…胸が詰まりました……

そしてナギは過去の何も出来ず兄ィに守られているだけの弱い自分たちを受け入れ、兄ィとお別れすることが出来て本当に良かった。

……兄ィとナギ、生きていてナギが怪我せず2人きりで生きて成長していった時、兄ィはナギの想いを受け入れたのだろうかと考えたけど…多分愛の種類が違うけれど、だけれど兄ィは受け入れたと思う。
可愛いし、家族で、大好きな弟だから。
でもナギが温度差に気づいた時「もう大丈夫?」と優しく語りかけてきそう。
慈悲深い…本当に兄ィは慈悲深すぎるよ……

1巻で兄ィが恋しすぎて兄ィ人形(木製)量産してたのを見た時は狂気を感じたけど、2巻では全く違う印象を受け、ここまで違うのか…と安堵したと共に軽く衝撃を受けました。

トガやヒノエはその後、どうしてるのかな…と思ったら、少しだけ続報あるとのこと!楽しみに待ってます!!

完結、あめでとうございます。
ナギ、みんなの分まで幸せにね〜!
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