大虎のマティーニ
」のレビュー

大虎のマティーニ

芽玖いろは

二重螺旋構造のように立体的なストーリー

ネタバレ
2024年8月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ いやーもぅすっごく良かった!!です。1巻を購入したのが、沼にハマったばかりの頃で(当時は電書やシーモアについて右も左も分からず、単話と単行本の違いも理解しないまま片っ端から読み漁っていました)2巻まで三年くらいは間が空いてます。時々本棚の整理をしては、「もう続きは出ないのかも」なんて、しょぼくれていましたが、待った甲斐がありました。ただ、1巻のラストと同様に気になりすぎる終わり方をしていて…次回まで待てるかの心配は残りそうです(笑)
先生の作品は絵の綺麗さももちろんですが、ストーリーの組み立てがレベル違いだと思いました。立体的というか何というか…二重螺旋構造のようなイメージで、二つの螺旋は並行で交わりませんが、別の角度から見ると交差しているように見える…みたいな感じが近いと思います。虎琉と日々斗の考えや行動は、本質的に並行なんですが、ある瞬間にふと交わる時がある…その辺の二人の認識のズレがストーリーの肝で面白いところです。
先生の他作品は『彼の初恋は、毒か或いは。』を読みました。こちらもレビューで熱く語ってしまうくらい良かったです。ラストの仕掛けがロマンチックで素敵なので、ぜひ読んでもらいたいです。『大虎のマティーニ』には、似たような粋な仕掛けがありそうでめちゃくちゃ期待しています。
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