このレビューはネタバレを含みます▼
評価も高く文章も読みやすくて、登場人物の掘り下げも丁寧。ただの死に戻りじゃないところも気に入って読んでみたけど、ヘンドリックがあそこまで拗らせた原因が結局分からずじまいで後味悪過ぎ。てか彼だけ人物描写が雑すぎない?拗らせ方が意味不明で極端すぎる。貧民街の女性を急に一生愛する宣言したり、婚約者を魔女認定したり、挙句騎士ともあろう男が妻にいきなり切り掛かる?こんなん精神疾患レベルでしょ。
ラシェルとランスの親子愛を美しく書きたいあまりに、ヘンドリックを無理矢理感情の欠落したモンスターにしてない?なんか逆に可哀想で見てられなかった。
しかも最後なに?せめて最後くらいラシェルじゃなくて共に暮らしたアリーを思う描写くらい入れて欲しかった。ぶっちゃけひたすら周りから愛されて守られてるだけのラシェルよりも、ゴミを漁ってでも生き延びようとする強かで飄々としたアリーの生き様の方がずっと共感できた。
最後の最後までヘンドリックが誰からも共感されないモンスターに描かれててモヤモヤがハンパない。