「ノイド~愛のすくう星~【電子限定描き下ろし付き】
」のレビュー

ノイド~愛のすくう星~【電子限定描き下ろし付き】

上野ポテト

ヒューマノイドと人との恋物語

ネタバレ
2024年9月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒューマノイド…通称ノイドと呼ばれる人間に擬態した生物のいる世界のお話。ノイドは満月の夜に本来の姿になるものの普段は人と変わらない生活をしており、時には人を襲うこともあることから、ノイドを匿うことは禁止され通報も義務化されています。和田ケイジは山奥の家に祖母と二人で暮らしており、現在祖母は施設に入っています。ある日ケイジは森で倒れていた青年ニアを保護します。記憶を失くしたニアは恐らくノイドだと思われ、何もわからないニアは不安になります。そんなニアをケイジは精一杯慰め力づけてくれるのでした。ニアはやがてケイジに恋心を覚えるようになります。記憶の無い不安と、他に誰とも接することのない環境ゆえの思い込みだとケイジは諭しますが、ニアの想いは決して嫌ではないのでした。身近な誰かが危険な存在かもしれない、もしかすると自分もそうなのかもしれない、そんな不安はリアルな人間社会にもあることで、それをノイドというUMAに象徴させて描いた作品です。ケイジのおばあちゃんの「愛着は呪い」という言葉はまさにその通りで、でもその愛着が思いやりやで優しさをもたらすのです。ふわっとしたファンタジーに硬派なテーマを忍ばせたちょっと不思議な後味でした。
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