親愛なる友へ捧ぐ呪い
」のレビュー

親愛なる友へ捧ぐ呪い

みつこ

→熱愛する恋人に捧ぐ願い

ネタバレ
2024年9月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高校の入学式でカッコ良くて独特の空気を纏う森ノ宮太郎に出逢ったヒロノブは、いきなり「友達になって下さい」とお願いします。OKしてくれた太郎と共に楽しい高校生活を送っていたヒロノブですが、ある時太郎がヒロノブに友達以上の感情を見せたことからヒロノブは太郎を突き飛ばして逃げ、そのまま一言も喋ることなく卒業しました。大学生になったヒロノブは彼女を作ろうとする度に、あの日の太郎の顔がよぎりダメになってしまうのでした。ある日ヒロノブは、合コンで行った居酒屋でバイトをしていた太郎と偶然の再会をします。3年ぶりの太郎は仲が良かった頃と少しも変わらず、あの日のことにもヒロノブに避けられていたことにも全く触れず、ただ自分はゲイだとカムアウトするのでした。楽しかった思い出が次々と蘇り、ヒロノブはまた以前のように太郎と付き合うようになります。そして高校生のあの日、太郎から逃げ出したのは、太郎との関係が変わってしまうことへの不安だったと気づくのでした。初恋の幼い想いが呪いと化して拗れてしまい、3年寝かせて熟成させて澱を濾したらピュアな願いとなり成就するというお話です。
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